天才ハッカーって、キーボード叩きすぎじゃないですか。
VIVANTのAIハヤト、カッコいいんですよ。画面にコードが流れて、「侵入完了」とか言って、数秒でサーバーに入る。
でも現実のハッカー、キーボードいらないです。
窓口に行くだけです。
ドラマのハッキングと現実の差が笑えるレベル
ドラマのイメージ:
- 天才がキーボードをバチバチ叩く
- 謎のコードが画面を流れる
- 「暗号解除」「侵入完了」
- 数秒で完了
現実:
- 「すみません、スマホ壊れてSIM再発行したいんですが」
- 本人確認が甘い窓口だと、他人のSIMが手に入る
- その瞬間から、本人の認証SMSが全部届く
- 技術力:ほぼゼロ
2秒で「なんだそりゃ」ってなりますよね。なります。
でもこれ、SIMスワップ詐欺といって、日本でも実際に被害が出てる手口です。
そもそもなぜSMS傍受でこんなに被害が出るのか
今のスマホ社会、「最後の防衛線」がSMSなんです。
銀行、LINE、Instagram。
全部「ログイン時に認証コードをSMSで送る」という仕組みを持ってます。
つまり、あなたのSMSさえ奪えば、パスワードを知らなくても全部入れる。
SIMを奪う = 全アカウントの鍵を奪う、です。
そういう設計になってます、今の社会。
SS7という、50年前に作られた穴の話
もっと地味でヤバい話をします。
「SS7」というプロトコルがあります。
聞いたことない人がほとんどだと思います。正解です。
これ、1975年に設計された、世界の電話網を繋げるための通信プロトコルです。
50年前です。
そしてこの設計思想、「通信事業者同士は互いに信頼できる」という前提で作られています。
セキュリティチェック? ほぼないです。
だから、このプロトコルにアクセスできる立場の人間なら、理論上は世界中の携帯の位置情報を追跡できるし、SMSを横取りできます。
「え、じゃあやばくない?」
やばいです。
2017年、ドイツでO2というキャリアのユーザーが銀行口座からお金を抜かれました。
やり方:
- 別の方法でネットバンキングのパスワードを盗む
- 送金時に届くはずの「認証コードSMS」をSS7経由で横取り
- 正規ユーザーのふりをして送金完了
画面にコードは流れていません。キーボードも叩いていません。派手なシーンはゼロです。
地味に、静かに、完了しました。
フェイク基地局という手口がある
もう一個、これも実在する話をします。
スマホは「一番電波の強い基地局」に自動で繋がる仕組みです。
これ、普段は「電波が良い方に繋がってくれる」という便利な仕組みです。
ただ、強い電波を出す偽の基地局を設置すると、近くのスマホが全部そこに繋がりに来ます。
「本物の基地局だと思って繋がったら、全部盗み見されてた」
これが「IMSI catcher」と呼ばれるデバイスです。日本語で言うと偽基地局。
警察・諜報機関が合法的に使うバージョンと、犯罪者が使うバージョンが両方存在します。
スマホ側からは、本物と偽物の区別がつきません。
VIVANTの東条と現実のハッカーの差
VIVANTに「元ブラックハッカーの東条」というキャラがいます。
凄腕扱いで、空港システムをダウンさせた過去を持つ設定です。
でも現実だと、一番使われる手口は窓口に行くだけか、50年前のプロトコルの穴を突くだけです。
技術が必要ないとは言いませんが、「天才」かどうかはあまり関係ない。
ドラマのハッキングは「こんな人間が存在したらかっこいい」というショーです。
現実の攻撃は「一番楽なルートを選ぶ」という話です。
全然違います。
まとめ
- 現実の通信傍受は地味。キーボードより窓口
- SIMスワップ詐欺:技術力ゼロで全アカウントを奪える
- SS7:1975年設計のプロトコルに今も穴があり、2017年に実被害
- IMSI catcher(偽基地局):スマホは本物と区別できない
VIVANTの世界では天才ハッカーが派手に活躍します。
でも現実の一番ヤバい攻撃は、キーボードを一切叩かずに完了します。
東条、窓口行くだけで同じことできます。
画像参照:TBS「VIVANT」第2シーズン
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